「電気通信工事施工管理技士の年収、相場はいくらなのか」——資格取得後や転職検討時に、多くの保有者が検索するキーワードです。結論から言うと、電気通信工事施工管理技士保有者だけを対象にした公式の平均年収は、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)には公表されていません。2026年8月14日時点で、job tagの職業検索に「電気通信工事施工管理」「電気通信工事施工管理技術者」を入力しても、該当する職業詳細ページは表示されません。
そのため、「電気通信工事施工管理技士の平均年収」として数字を見るときは、民間調査なのか、別工種・別職業(電気工事施工管理や電気技術者など)の統計なのかを確認する必要があります。本記事では、公的に参照できるデータと使えないデータを切り分け、電気通信工事の現場経験者が自分の年収を考えるときの判断材料を整理します。受検資格や試験の詳細は、当サイトの1級・2級資格解説ページで扱っています。
電気通信工事施工管理技士の年収はいくら?結論から言うと
電気通信工事施工管理技士の年収を調べるとき、最初に確認すべきは統計が何の職業・工種を測っているかです。
job tagに「電気通信工事施工管理技術者」がない意味
厚生労働省のjob tagでは、建築施工管理技術者や土木施工管理技術者のように、職業名が「○○施工管理技術者」となっているページが工種ごとに用意されているものと、そうでないものがあります。電気通信工事施工管理については、職業検索で該当ページが見当たりません(2026-08-14確認)。
一方、建築施工管理技術者(平均年収679.1万円)や土木施工管理技術者(625万円)などは、job tag上で職業分類が整備されています。施工管理全体の公的データの整理は、当サイトの関連記事(施工管理の年収相場)で扱っていますが、それらをそのまま「電気通信工事施工管理技士の相場」とは読み取れません。工事種別・担当領域が異なるためです。
電気工事施工管理・電気技術者・電気工事士の平均を使わない理由
電気通信工事施工管理の年収を調べると、名称が似た資格・職業の統計が検索結果に並びやすく、誤って参照されることがあります。いずれも電気通信工事施工管理技士の年収相場の代替にはなりません。
| 区分 | 主な根拠 | job tagの職業名 | 電気通信施工管理の相場として使えるか |
|---|---|---|---|
| 電気通信工事施工管理技士 | 建設業法・対象工事は電気通信工事 | 独立職業分類なし | 本記事の主題(公式平均なし) |
| 電気工事施工管理技士 | 建設業法・対象工事は電気工事 | 独立職業分類なし | 使えない(工種が異なる) |
| 電気技術者 | 職業分類 | 電気技術者(平均703.9万円) | 使えない(電力・メーカー等を含む別職業) |
| 電気工事士 | 電気工事士法・実作業職 | 電気工事士(平均628.1万円) | 使えない(施工管理職ではない) |
電気工事施工管理技士の年収については、当サイトの電気工事施工管理年収記事で整理していますが、電気工事と電気通信工事は建設業法上の別工種です。試験実施機関も、電気工事施工管理は建設業振興基金、電気通信工事施工管理は一般財団法人全国建設研修センターが担当しています。「電気だから近い数字を使える」と考えると、工種の違いを見落としやすく、誤った判断につながります。
参照できる公的ベンチマークと、その限界
公式の「電気通信工事施工管理技士平均」がない以上、読者が使えるのは間接的な文脈に限られます。
建設業全体の賃金水準(賃金構造基本統計調査)
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査の概況によると、建設業の正社員・正職員の賃金(男女計)は370.9千円(月額・単位:千円)です。対前年増減率は4.0%です。
これは建設業に勤める正社員・正職員全体の月額賃金であり、次の点に注意が必要です。
- 電気通信工事施工管理技士や施工管理職に限定されていない
- 月額であり、賞与・残業を含む年収そのものではない
- 企業規模・地域・職種の内訳は含まれない
「建設業の平均より上/下」といった大まかな産業文脈には使えますが、個人の年収の正解値にはなりません。
施工管理全体の年収は別記事で整理
建築・土木・電気など、job tagで職業分類が分かれている施工管理系の公的データや、1級・2級・監理技術者の考え方の共通部分は、当サイトの施工管理全体の年収に関する記事にまとめています。本記事では電気通信工事施工管理に特化し、工種比較表や網羅的な相場説明は行いません。
電気通信工事施工管理技士が担う役割(制度の観点)
年収に資格がどう関わるかを考えるとき、大切なのは制度上どの役割を担えるかです。電気通信工事施工管理技士は、建設業法に基づく国家資格で、電気通信工事施工管理技術検定の第二次検定合格により「電気通信工事施工管理技士」の称号が付与されます。1級・2級の検定は、一般財団法人全国建設研修センターが指定試験機関として実施しています(技術検定のご案内)。
有線・無線電気通信設備、情報設備、放送機械設備など、電気通信工事の施工管理が対象領域です。受検資格・試験科目・技士補制度の詳細は、1級・2級の資格解説ページを参照してください。ここでは年収との関係が分かる範囲に絞ります。
1級/2級電気通信工事施工管理技士の位置づけ
2級電気通信工事施工管理技士は、電気通信工事業の営業所技術者や主任技術者の資格要件を満たし得ます。1級電気通信工事施工管理技士は、監理技術者や特定営業所技術者の資格要件を満たし得ます。第一次検定合格時点では、それぞれ「技士補」の称号が付きます。
ただし、賃金構造基本統計調査やjob tagには、1級/2級や監理技術者かどうかで賃金を分けた公表データはありません。「2級から1級に上げると年収は○○万円上がる」と一律に言える公的根拠はありません。
監理技術者・主任技術者と工事規模
建設工事の現場では、建設業法に基づき施工の技術上の管理を担う技術者の配置が求められます。国土交通省のQ&A(技術者制度)によると、令和7年2月1日以降の主な金額要件は次のとおりです(いずれも税込み)。
| 要件 | 建築一式工事 | 建築一式以外 |
|---|---|---|
| 監理技術者の配置が必要な下請契約の合計額 | 8,000万円以上 | 5,000万円以上 |
| 専任の監理技術者等が必要な請負代金 | 9,000万円以上 | 4,500万円以上 |
電気通信工事施工管理技士が監理技術者・主任技術者として配置される現場でも、上記は工事全体の技術者制度に関する要件です。資格を持っているだけで自動的に高年収になるわけではなく、実際の配置経験・講習修了・資格者証の交付など、配置に必要な要件を満たしているかが問われます。
資格手当・社内評価は会社ごとに異なる
電気通信工事施工管理技士取得時の昇給額や資格手当の有無・金額は、企業ごとに大きく異なり、公的な相場データはありません。現職の評価制度を確認し、物足りなければ、1級・監理技術者経験を評価する求人と比較するのが次の一手です。
年収に関わりうる変動要因(断定しない整理)
同じ電気通信工事施工管理技士でも、年収は複数の要因で幅が出ます。以下は、転職市場や社内評価で差が出やすい論点の整理です。個人の年収が必ずこう動くという因果関係を、公的統計で証明することはできません。
LAN・放送・基地局・情報設備など担当工事の違い
電気通信工事施工管理は、オフィスビル・商業施設・データセンター・公共施設・携帯基地局など、物件タイプによって扱う設備が異なります。例えば次のような違いがあります。
- 構内LAN・情報通信設備:光ファイバー配線、構内ネットワーク、サーバールーム設備など
- 放送・映像音響設備:放送機械設備、映像音響システムの据付・試運転
- 無線・基地局:アンテナ・基地局設備など、屋外・高所作業が伴う案件
- 新築/改修/保守移行:工期・夜間作業・既存設備との調整の難易度が異なる
求人票では「LAN施工管理経験○年以上」「基地局工事の監理技術者経験」など、担当工事の種類が年収レンジとセットで記載されることがあります。自分の経験がどのカテゴリに近いかを整理してから比較すると、ミスマッチを減らせます。
1級/2級・監理技術者としての配置実績
転職では、資格の有無に加え、どの規模の工事を、どの役割で担当したかが評価されます。求人票の条件・提示年収を比較するときは、資格級だけでなく、主任技術者・監理技術者・監理技術者補佐のどの役割で、どの電気通信工事を担当したかをそろえて確認してください。それを全国平均の「1級と2級の差額」とみなすことはできません。
工事規模・元請/下請・業態・勤務地・雇用形態・経験年数
次の要因も、年収の幅に関わりうる論点として押さえておきます。
| 要因 | 考え方のポイント |
|---|---|
| 工事規模 | 大規模電気通信工事ほど調整・責任範囲が広い案件があり、求人条件に工事規模が書かれることがある |
| 元請/下請 | 通信専門サブコン、総合ゼネコンの弱電部門、キャリア系施工会社、設備メーカー施工部門など、給与体系が異なる |
| 勤務地 | 都市部・地方、単身赴任・転勤の有無で手取りや生活コストが変わる |
| 雇用形態 | 正社員、契約社員、派遣からの直接雇用など、同じ資格でも待遇設計が異なる |
| 経験年数 | 現場代理人に近い裁量、多工种調整、試運転・引渡しまでの一貫経験など、求人ごとに評価軸が異なる |
公的な「業態別・地域別の電気通信工事施工管理平均」は限定的です。自分の経験に近い条件の求人票で、提示年収の下限・上限を並べて確認するのが現実的です。
電気通信工事施工管理技士の年収を考えるときの現実的な進め方
公式の「正解の年収」がない以上、年収を考える・上げるための中心は、担える役割を市場で正しく評価してもらうことになります。
職務経歴で伝えるべき項目
面談・書類では、次を整理して伝えましょう。
- 1級/2級電気通信工事施工管理技士(または技士補)の取得年次
- 監理技術者(または監理技術者補佐)・主任技術者としての配置実績
- 担当した設備区分(LAN・放送・基地局・情報設備など)と工事の種類(新築・改修・公共工事等)
- 請負規模・工期・元請/下請の立場
- 試運転・総合試験・引渡しまで関わったか
「電気通信工事施工管理をやってきた」だけでなく、どの設備・どの役割・どの規模かを具体的に書くと、求人側が年収レンジを判断しやすくなります。
求人票で確認するポイント
- 必須資格(1級必須か、2級可か、監理技術者経験の要否)
- 担当工事のキーワード(LAN、放送、基地局、データセンター、防災無線など)
- 提示年収のレンジと、残業・転勤・現場手当の扱い
- 通信専門サブコンか、総合ゼネコンの弱電部門か
複数の求人を、条件をそろえたうえで比較してください。資格級だけを変えた比較は、役割・工事内容が異なると意味をなしません。
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利用者の年収アップ平均は約200万円ですが、これは平均・実績であり、必ずしも上がる保証ではありません。電気通信工事施工管理技士として、自分の担当工事・役割に近い求人の年収レンジを比較する材料としてご活用ください。
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よい求人を見てみたい公的ベンチマークは厚労省 job tag(職業情報提供サイト)の職業平均です。資格級別(1級/2級)の公式平均ではありません。数値の確認日:2026-08-18。全体表は施工管理の年収と同じ公的出典に基づいています。参照例:建築施工管理技術者(Detail/21)、土木施工管理技術者(Detail/23)、電気技術者(Detail/272)。個別求人の提示額とは切り分けて読んでください。
公的データを読むときの確認ポイント
資格別ページでも、年平均の取り違えが起きやすいです。次だけ押さえてください。
- job tag平均は「職業分類」の平均であり、保有資格そのものの平均年収ではない
- 求人のレンジは資格・役職・残業前提付きかを先に確認する(年収条件)
- 基本給・手当・賞与に分解して現職と比較する(年収内訳)
- 資格ページ(1級電気通信工事施工管理技士・2級電気通信工事施工管理技士)で制度上の役割を確認してから提示条件を読む
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